デスクトップナノ粒子生成装置

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デスクトップナノ粒子生成装置は、VSparticle社が開発したスパークアブレーション技術により高純度微粒子を生成する研究開発向けデスクトップタイプのナノ粒子生成装置です。

ガス流量、スパークエネルギー、スパーク周波数を調整することにより、単分子から20nmの無機ナノ粒子をサイズ、純度、粒子成分コントロールの下、生成可能です。

ナノ粒子とは

物質をナノメートルのオーダーの粒子にしたものです。

比表面積が極めて大きいこと、量子サイズ効果によって特有の物性を示すことなど、一般的な個体の材料とは異なることから、燃料電池をはじめ触媒として利用される他、半導体のナノワイヤー、量子ドット、食品ではナノコロイド等、様々な分野で活用されます

現状のナノ粒子研究の課題は、研究者がナノ粒子の生成に多くの時間を費やし本質であるその研究にかける時間が限られることや、研究開発ステージから大量生産への技術移行等に課題があります。

他製法との比較


液相による還元法 Vsparticle社製
デスクトップナノ粒子生成装置
プロセス ウェット(液相) ドライ(気相)
粒子サイズ 制御不可 制御可
純度 界面活性剤, 有機不純物等の使用により低純度 高純度
プロセス簡易性 中間ステップが必要でコスト高 シンプル
多様性 各粒子により異なるプロセス すべての(半)導体に適用可
消耗材 化学廃液 化学廃液無
製品への展開 溶剤の蒸発が必要 気相から容易に使用可能

デスクトップナノ粒子生成装置の特徴

  • スパークアブレーションのドライ技術により高純度のナノ粒子を生成する原理です。
    以下の手順でナノ粒子を生成します(図1参照)。
     1.粒子源となる電極をセットします。
     2.不活性ガスを導入し、高電圧によりスパークさせます。
     3.ナノ粒子が発生します。
  • ガス流量、スパーク電圧、スパーク周波数の調整により、単一電子~20nmの粒子サイズ、純度、成分のコントロールが 可能です。
  • あらゆる金属、アロイ、酸化膜等生成可能です(適用例は下記参照)。
    貴金属: Pt, Au, Ag, Ru, Rh, Pd, Ir, W
    他元素: Cu, Al, Fe, Mg, Ti, V, Nb, Cr, Mo, Mn, Co, Ni, Zn, Ga, Ge, Si, C, Pb, Ag, Cd, In, Sn, Sb
    アロイ: Inox, Cu-Ni, Cr-Co, Au-Pd, Ag-Pd
    酸化物、ドープ材: ご用命ください。
  • 密閉した反応室の構成で、アブレーションエリアではポリマー系材料を採用していない為、高純度な粒子生成を実現します。
  • コンパクトな卓上タイプで研究開発向けに最適です。
  • 解体が容易な装置構成によりクリーニング、メンテナンスも容易に可能です。
  • 不活性ガス使用により自発発火防止等の安全性も考慮しています。
  • ナノ粒子の生成→粒子サイズの選択→積層による最終製品へ適応可能な一連システムを提案します(図2参照)。
図1 ナノ粒子生成方法
図1 ナノ粒子生成方法
図2 システム構成例
図2 システム構成例

デスクトップナノ粒子生成装置の仕様

1)ユニット仕様

供給電圧 110-240Vac、50-60Hz
電力 175 V-A
サイズ ケース:長さ52x幅30x高さ20cm、反応室:高さ10cm追加
重量 ベースユニット:16kg、反応室:6kg、マウントプレート:3kg
ガス入出力端子 10mmチューブ(Swagelokコネクター付き)
ディスプレイ 16文字 x 2列(必要に応じ、日本語表示有)
デジタル出力 RS232

2)操作仕様

動作圧力 大気圧
動作温度 室温
フローレート 1-30 L/min
ガス種 Ar、N2等 (air、H2の反応性ガスは要相談)
電極材 上記適応材料
粒子サイズ 1atm~20nm
アブレーションレート ~0.01-100 mg/h(電極材による)
密度 108-1011 cm-3

3)外部端子回路

ターミナル RS-232
コネクタ F-DE9 (sub-D、9 pin)
仕様 RS-232、ピン2,3,5のみ接続
定格電圧 絶縁2.5kV

デスクトップナノ粒子生成装置の用途

  • 触媒
  • エレクトロニクス、センサ
  • バッテリー
  • ヘルスケア
  • 太陽電池
  • コーティング
  • 吸入研究
  • エアロゾル科学
  • ナノ毒物学
  • フィルターテスト
  • その他

データ

Arガスレート水準(7W)(粒子サイズ選択無)

Arガスレート水準(7W)

Arガス流量レートを上げることにより平均パーティクルサイズが減少し、分布も狭くなります。

電圧水準 (5.0mA, 3.3slpm)(粒子サイズ選択無)

電圧水準 (5.0mA, 3.3slpm)

電極電圧を上げると、スパークエネルギーが上昇します。 これはバルクからより粒子を取り出せることを意味し、粒子出力向上を示します。
 

 

電流水準 (1.3kV, 3.3slmp)(粒子サイズ選択無)

電流水準 (1.3kV, 3.3slmp)

電流を増加させるとスパーク周波数が上がります。より多くのスパークが発生し、粒子数が向上します。

Cu, 12.5slpm, Ar(粒子サイズ5nm)

Cu, 12.5slpm, Ar(粒子サイズ5nm)

スパーク発生100秒後、ファラデーカップで粒子を検出しています。
平均値(t2000-t100):-0.377pA (stdv2.1%)
粒子はファラデーカップで検出し、電流値はキースレイ社電位計で計測し、その値は粒子数に比例します。

検索用入力欄

記入時注意事項

  • テーブルの行列は変更しないでください。
  • 分類が複数ある場合は、| ←半角の縦棒で区切って連続で入力してください。
    また、区切り文字の前後に空白は入れないでください。
製品分類1 微細加工装置|精密洗浄・ドライアイス
製品分類2
プロセス分類 加工装置
サムネイル画像 デスクトップナノ粒子生成装置
説明文
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